Th1細胞とTh2細胞は、お互いの働きを抑制し合っています。ここらか一方がでしゃばりすぎないようにして、バランスを保ってくのですね。
ところが、そのバランスが崩れることがあります。 Th2細胞はB細胞を働かせるサイトカインをつくると説明しましたが、B細胞の仕事は抗体をつくることです。抗体には、アレルギー発症の立役者であるIgEも含まれます。
単純に言い換えれば、Th1細胞とTh2細胞の勢力のバランスが崩れて、Th2細胞が優勢になれば、IgE抗体がつくられやすくなる、つまりアレルギーが起こりやすくなります。
日本でアレルギーにかかる人がどんどん増えてきたのは、私かちの生活環境が大きく関係していて、その環境下ではTh2細胞が優勢になるのだろうといケ考え方があります。
私たちの生活環境は大変清潔になりましたっ トイレはすっかり水洗化され、台所用洗剤は高い除菌率を誇り、そこらじゅう抗菌グッズがあふれています。子供たちは殺菌率のすぐれた石けんで手を洗い、清潔な手で抗菌ボールペンをもちます。
そうなると、細菌防御の役目をもつTh1細胞の出番があまりなくなってしまい、Th2細胞が勢いづいてしまいます。そして、Th2細胞優勢の状態が続くことで、1gE抗体がつくられやすくなり、簡単にアレルギーを発症してしまうのではないかと考えられているのです。
私たちは免疫システムがなければ、1[1も生きてはいられません。アレルギーは免疫システムが過剰に反応することで起こります。アレルギーに苦しむ人が増えたということは、免疫システムが過剰に反応せざるをえない環境に、私たちが生活しているということです。
アレルギーをとおして、私たちが生きている環境の是非が問われているのかもしれません。